危険なアイツと同居生活







「おい……」




その時、掠れた声が聞こえた。

その声はいつもより低く、そして虚ろだった。





「あぁ、はじめまして」




隆太はあたしから手を離して声の主に向き直る。

その顔は、いつもの爽やかな隆太とは違っていて、意地悪な笑みを浮かべていた。

あたしは立っているのがやっとで、ふらふらとする身体で必死に態勢を整える。



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