危険なアイツと同居生活




「あーあ。隆太、忙しいんでしょ?

何か悪いね、学校来てもらって」




彼は本心で言っているのだろうか。

唯に手を出し、蒼君を負傷させた僕が憎くないのか。




「いや……それより、蒼君こそ。

新曲もずっと一位だし」




僕は何卑屈なこと言ってるのか。

はぁっとため息をついた。




「俺、超暇だよ?

怪我で夏フェスもキャンセルになったし」



「ご……ごめん」



「あ、別に隆太のこと責めてるんじゃないんだ」




慌てて言う蒼君。

どうしてそんなに僕を庇う?




「リーダー除いてプライベートも色々あるからね」




彼はそう言って楽しそうに笑った。





< 442 / 528 >

この作品をシェア

pagetop