危険なアイツと同居生活
蒼、驚くかな?
少しはあたしに興味を持ってくれるかな?
あたしも、蒼に釣り合う女性にならなきゃ!
オリエンテーションが終わり、指定された喫茶店にたどり着く。
あたしの足は浮き足立っていて、すでに頭の中で読者モデルとなった自分を想像していた。
綺麗な服を着て、お洒落なメイクもして……
「よろしくお願いします」
得意の妄想の中、スーツの男に頭を下げていた。
おバカなあたしは気付かなかったんだ。
人生、そんなに上手くいかないことに。