危険なアイツと同居生活
東京へ向かうバスの中で、もし碧があたしの彼氏だったら……
なんて、あり得ない妄想をする。
Fの唄を聞きながら。
ドSで俺様の碧。
その顔は、ため息が出るほどかっこいい。
明るい茶色のウェーブヘア。
赤いメッシュが入っている。
少し細めの眉に、精悍な瞳。
そして、への字に折れ曲がったSっ気たっぷりの唇。
強引にあたしを抱き寄せ、
その唇を……
なんて想像する。
「あ……碧。だめ……」
「だめじゃねーよ」
あたしの顔は、きっと真っ赤だ。