いつか、また会える日まで。
「実は私、アメリカで治療をすることになったんです。実際ならクラスメートに私から報告する必要はないかもしれませんが、生徒会の募集などのこともありますので、バンドの発表の後ボーカルとして報告させていただこうと考えています」
時が過ぎるのは、本当にあっという間だ。
あっけないほど速く過ぎていく。
もう文化祭の前日、11月10日なのだから
。
「じゃあ先日山﨑と2人帰るのが遅かったのは、そのことを話していたからなのか?」
「はい、そうです。担当医師から、彼と母親に相談するようにと言われていたので」
「なぜ山﨑に?」
「山﨑は家族以外で私の病状を全て知る唯一の人だからです」
「君はいつ日本を出るんだ?」
「12月18日です。その一ヶ月前の11月18日に退学届を提出し、自主退学します」
「休学ではなくて?」
「向こうでも勉強なら出来ますから。帰国後に高卒認定試験を受けますよ」
寮監は分かったといって立ち上がった。
「詳しいことを聞くのはまた後日としよう。今日はもう遅いし明日は文化祭だからな。最後の行事だ、楽しめよ」
寮監はそう言って寮から出て行った。
きっと職員室に行くのだろう。