いつか、また会える日まで。



「……明日、か」




部屋に着いた私は壁にもたれ呟いた。



明日、みんなにも言わなければいけないのだ。


みんなとの関係が終わってしまう。




それを考えるのが怖かった。


明日は楽しい文化祭のはずなのに、本来なら楽しみなはずなのに……。


今は、来ないで欲しいとまで思う。




みんなは態度を変えたりしない。


そうは思っていても、不安になってしまう。



そんな私は、みんなを信用しきれていないのだろうか?



衣装も完璧、歌も完璧、演奏だって何度も練習した。


なのに不安なのは、言わなければいけないからだろう。




いずれ、言わなければいけないのだ。



それが明日だというだけだ。




「……せめてバンドの発表が2日目だったら……」





いろいろ考えても無駄だ。


早くすることを済ませて寝てしまおう。





私は風呂に入り、明日の用意を済ませさっさと寝た。


何も考えないように意識しながら。
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