恋色花火


「そろそろ行く? だいぶ賑わってきたよ」



リンタロー君のせいで、次のアクションに戸惑っていたところ、ユウヤがあたしたちに声をかけてきた。


みんなに向けて言った言葉だけど……久しぶりに目が合って、少し気が動転した。



つい目線を逸らして、その次の瞬間後悔。


これ……すっごい態度悪いし……。



だけど、その斜め下を向いた視界の中に突然リンタロー君の顔が入ってきて、余計動転。


彼は3秒ほどあたしの顔を見つめて……ひどく楽しげに笑った。


ナミが何かを企んだときの顔と、瓜二つ。




「そうやねー。んじゃ行こっか、ナミちゃん」


「そうね、リンタロー君!
 私たちなんか気が合いそうー」



全てを察した、という顔をするリンタロー君と、よく気づいた、とそれを察する表情をするナミ。


二人とも語尾に音符が付きそうなほど楽しげだ。


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