恋色花火
「だって……去年の花火大会、女の子と……!
そ、それにこの間の電話だって!」
花火大会は見間違いもあるかもしれないけれど、電話は動くことのない事実。
射的に来た男の子がものめずらしそうにあたしたちのことを見ている。
「去年の花火大会……あぁ、みづきのこと?」
「名前なんて知らないわよ! 彼女でしょ!?」
その時、ナミの言葉が頭の中でリピートされた。
……妹が彼氏に振られちゃって……とか。
人間ってのは欲深な生き物で、あたしはそれを期待しちゃったんだ。
だけど、ユウヤの口から出た言葉は、あたしの期待を裏切った。
「……みづきは、弟だけど?」
というか、あたしの期待の遥か斜め上を行っていた。