恋色花火
「離し……」
その時。
どぉん、という心臓まで響く音と同時に、花火が上がった。
それを合図に、立て続けに上がる色とりどりの花火。
「ほら! もう花火も始まったし!
女の子はジンクスとか信じてるんだから、恋色花火の前には絶対彼女さんのところに行ってね!?」
「だから……待てって!」
腕を振り解こうとしたけれど、より力を入れられたその手は離れそうもない。
不意に意識した力強さと手の温度に顔が熱くなる。
「お前さっきから何言ってんの!?
俺……彼女なんていた試しもねェんだけど!!」
「……はァ!?」
突然大真面目な顔して叫んだユウヤ。
しかも、非リアで悪かったな、なんて拗ねている。