恋色花火


「ユウヤ」


一歩ユウヤに歩み寄って、声をかける。


立場が逆転したかのように、今度はユウヤが声を出さない。




「……あたしもユウヤがすき」


「…………だからあんま可愛いこと言うなって……」


「大丈夫、ユウヤのが可愛いから」


「おま……ッ!」



振り返ったユウヤと視線がぶつかる。


花火で顔が色とりどりに染まる。



そんな顔が見えなくなったのは……いつの間にかあたしがユウヤの腕の中にいたから。


あたしはユウヤの背中に手を回し、左手のリングを彼の肩越しに見つめる。




あたしの初恋、ようやく実を結びました。





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