愛されることの奇跡、愛することの軌跡
「だって、良美さん、成瀬川家と関係なさそうだし、何より健吾さんのような年齢のお子さんがいるようには思えないし…」

だって良美さん、見た目は30代前半?
上品だけど、成瀬川家の奥様が、この時間にアトリエで作業はできないだろうし…


『玲奈の疑問はごもっともだよね。ちょっと説明が必要かな』
『健吾、誤解のないようにちゃんと玲奈ちゃんに言うのよ』

"分かってるよ"と言いながら私の右側…つまり良美さんとは反対の席に健吾さんは座った。

『成瀬川家の当主は現在8代目の成瀬川信夫(ナルセガワノブオ)が務めている。その信夫には子供が4人いて、長男の亮輔(リョウスケ)、長女の実穂(ミホ)、次男の俺、そして玲奈もよく知ってる三男の剛』

そう言えば、最初のLHRの時、4人きょうだいだって言ってたよね。

『この4きょうだい、母親がバラバラなんだよ。親父が結婚離婚を繰り返してね。呆れるだろ?今の妻が6人目』

健吾さんは苦笑いながら話す。

『正確には、実穂と俺は同じ母親。つまりは目の前のこの人が俺たち姉弟を産んだ本人』

健吾さんは良美さんを指差す。
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