愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『こんな俺、ダメかな』
「何が?」
『さっきみたいに感情のコントロールができない泣き虫だったり、こうして甘えたくなったり』

そう言うと健吾さんは、仰向けだった体制、を私のお腹側に顔と体を向け、片方の腕を私の背中に回した。

「ねぇ健吾さん、健吾さんは私のどこが好き?」
『そうだなぁ…もうわかんないや、全部』
「でしょ?私も同じ言葉を返すの。どんな健吾さんだって、私は大好きだから」
『玲奈…』

健吾さんが私の背中に回している腕の力が強くなった気がする。

「頑張る必要はないんだよ。愛してる人にはありったけの愛情を素直に出せばいいじゃない。だって、健吾さん、きっと、愛情に飢えてる人だって分かるから」

私は健吾さんの髪を撫でた。

結構サラサラだけど、コシがある髪質なことを初めて知った。
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