愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『先生、大学はどこへ行ったの?』

一番前の教卓前に座る相本(アイモト)さんからの質問。

成瀬川学院大には行かなかったと言うことは…

『東都大学だよ』

東都大学。
国立の最高峰。

ナルガクから現役で入った人はひとりしかいないと聞いてたから、そのひとりって先生のことだったんだ。

何を隠そう、私もかつて東都大学を目指すひとりだったんだけど…

『俺は、別に君たちの将来の手助けをしようという綺麗事は言わない。だから、特にこの調査表に書いてあることに異論を唱えることもしないと思う。でも、学校の決まりだから、来週再来週にかけて2者面談を行う』

えー?

というイヤそうな声と

やったぁ!

という歓喜の声。

きっと歓喜の声は、きっと先生にお近づきになりたい女子たち。
< 23 / 548 >

この作品をシェア

pagetop