愛されることの奇跡、愛することの軌跡
少し妬み(冗談だけど)をこめて美郷に言う私。

美郷と私は何でも知り合う仲だから…
カレのことも、ね?

すると、ユウコちゃんが話かけてきた。

『金澤さん、先生に取り入って、せいぜい失った信用取り戻してね。トップの座はこれで安泰だわ。じゃ、ごきげんよう』

ユウコちゃんは帰ってしまった。
ああいうのを"捨てゼリフ"って言うんだろうな。

美郷も同じこと思ってたんだろうな。

『あんなこと言われて悔しくない?大丈夫?』
「大丈夫だよ。トップの座はユウコちゃんだし。私、もういいや」
『そんな自暴自棄にならないでよ。あ、玲奈、先生のところ行かないと』

あ、10分経っちゃうね。

私は重い腰を上げて社会科第二準備室に向かうことにした。
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