愛されることの奇跡、愛することの軌跡
私はノリさんの向かいに座った。


『ねぇ、玲奈ちゃん』


「はい」


よくノリさんを見ると、健吾さんよりちょっと年上に見えるかな。


『健吾に好きな人が出来たと聞いた時、正直、人生で一番嬉しかったんだ』


「そんな、大袈裟な」


『健吾は元々家庭環境が複雑で、なかなか親の愛を受けることが難しかった。そんな中で初恋だった紅葉のことを僕が奪ってしまったわけだから、僕は恨まれて当然の人間なんだ』


ノリさん、自分を責めてる。


リビングからは"お兄ちゃん、すごい!"という大和くんの声が響く。
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