愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『今に関して言えば、昨夜は玲奈に無理させたし、俺が朝ごはんの準備をするのは当然だよ』


うん、今だって下腹部が痛い。


でもお腹空いたから食べちゃう。


どれも美味しい。


食べ終えて、片付け終わると…あれ?今日はどうするんだろ?


『お腹いっぱいになったけど、もう少し玲奈と引っ付きたい』


と、ソファーに二人で座った。


健吾は私を抱き寄せた。


『まだ、玲奈の卒業まで10ヶ月ある。しかも玲奈は受験だ』


「うん」


『俺も3年生と言う、みんなにとって大事な年の担任をしている』


「うん」


『だから、玲奈を贔屓目に見ることは、教師としての倫理観からして、絶対あってはならないことなんだ』


そうだ。


35人を平等に見ないと。私だけに肩入れすることは許されない。
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