愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『私、花が好きでね。特に、花のアレンジを仕事にしたくて、ここで働いて修行してるの』


実穂さんの目は、輝いて見えた。


『いつか、一流のフローリストになりたくて』


「フローリスト?」


『フラワーアレンジメントを行う…つまり花でいろんな装飾を行うデザイナーのこと』


「あっ」


それって、良美さんのこと?


『どうしたの?』


「いえ、私にはそんな芸術性がないから、すごいなぁ、と思って」


『あ、4時だ』


実穂さんは木曜と金曜だけ朝、市場で仕入れてお店に搬入するところから仕事をしていて、この時間で終わりらしい。
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