愛されることの奇跡、愛することの軌跡
『丁度よかった。ここからSHRね』

先生は紙を配り始めた。

『昨日君たちに約束した、2者面談の日程表だ。進路調査表を見て、順番を決めてある。来週再来週と、月曜日から金曜日までの平日は2人か3人。土曜日は5人。場所はここでやるから、放課後は速やかに下校するか部活に行って、ここには残らないでくれ』

私に紙が回ってきた。

どうらや面談時間はひとり30分。

私の名前は再来週土曜日の15:30からになっていた。

え?
私最後じゃん…

『土曜日に当たった連中の中には待たせてしまう場合もあって申し訳ないんだが、タイムリミットがあるので協力してくれ』
『うわぁ、私、最初だよ』

後ろから美郷が声を掛けてきた。

『私で始まって、玲奈で終わるんだね』
「出来れば嫌なことは先に終わらせたかったけど…」

誰かは最後になるんだから、仕方ない。

私はそう思うことにした。
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