駄目男、俺。

小さくて可愛い外見に反して美和は、クールで物事をはっきり言う気の強い女だった。まあそこがまた良かったんだけど。


『美和ちゃん、好きです。大好きです!!付き合って下さい!!』




最後の検診の日、俺は美和に手を差し伸べる。笑える位ダサい。どこの三流ドラマだと思ったけど、どーしてもこのまま終わらせたくなかった。




『…離してなんかあげないよ?』



頬をピンクに染めて、照れた様に目線を逸らせながら答えたのは美和。



俺は嬉しくて、叫びたい位だった。

実際、叫んだけど。





あの頃は、若かったんだよな、お互い。

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