君の居場所
~過去~
僕は、母と父からそれなりの愛情をもらっていた。
でも、ある日―――
大金の入った通帳を渡され、捨てられた。
当時、5歳になったばかりの僕は、
その場に丸2日たたずんでいた。
あきらめて、うろうろしていたら、
『がき1人で出歩いて危ないぞ?』
と、心配してくれた人がいた。
何も反応しなかった僕に、その人は言った。
『家が無いのか・・・。なら、俺の組に来てみるか?』
コクン
頷けば、その人は白い歯を見せて笑った。
新しい場所もすぐに慣れた。
その組は、蘭組(らんぐみ)という名。
刀の扱い方も、1から教わった。
この組は、刀を主に扱っていたから。
すぐに強くなっていった。
いや、元々の素質を感じるようなものだったけれど。
10歳になり、
組員にも誰にも負けないくらい強くなった頃―――・・・。
事件は起きた。