君の居場所


その日の夜10時、見回りに行った。

少しかっこつけたかったし、

どこまで自分でやれるか・・・試してみたかった。

手加減をして、何人か暴れていた奴らを止めた。

近くの公園で休んでいると―――

刀が誰かによって奪われた。



『何する!!返せ!!』



数人の男が近寄ってきた。

大人で、大きかった。

背の低い当時の僕は、怖さに耐え切れなかった。

組員で慣れてるはずなのに。

大きな声で



『やっ、やだっっ』



と、とっさに叫んだ。

刀が無い今、僕は無に近かった。



『喧嘩なんて、お前には早ぇんだよ』



『弱ぇーくせにつっかかってくんじゃねぇ』



やめて。

弱いなんて言わないで。

刀があれば僕は強いんだから。

でも。

やっぱり怖くって。



『だ、誰か!』



『助けなんてこねーよ。

仲間なんてもん、ありもしないんだ!!』



男は僕を、幾度となく殴った。

何人もの男に殴られ、僕は刀と共に置いて行かれた。

組の人も、全く来てくれなかった。

そして僕は―――







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