空の誓い、海との約束
 綺麗な人だった。背中に流れる亜麻色の髪は腰辺りまであった。

 服装はその辺の女性達とさして変わらない。様付きで呼ばれてるから、とりあえず相応の立場の人だろう。

 彼女の後ろに立っているおじいさんだけが場違いな威厳を纏っていた。

 白いふわふわの入っている大きな箱があと一つになった。どうしても欲しいけど、幼児達に交じって並ぶのは抵抗がある。少し考えて、僕は“エマ様”のそばに近づいた。

「手伝うよ、お姉さん」

 箱から袋を取り出して手渡した。場違いなおじいさんがカッと目を見開いた気がするけど、気にしない。

 お姉さんは僕を見るなり、物凄く驚いた顔をした。青い瞳が僕の目をまじまじと見つめてくる。

「……何? 僕の目、そんなに変?」

 目を見られてるのが嫌で、僕は不機嫌になってお姉さんを睨んだ。何処に行っても嫌忌の対象なんだな、この色の瞳。

「エマ様、どうしたの?」

 子ども達の無邪気な質問に、お姉さんは我に返った。そして僕に小さく頭を下げる。


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