空の誓い、海との約束
 その結果、女王の伴侶となる者には自らに関する一切の権利を放棄させるという決まりが出来た。

 その決まりに沿って課せられたのがダグラスの言う『過剰なまでの儀式』。

 それがどんなものかまでは分からなかったけれど、平たく言えば『お前は種馬でしかないんだ。変な真似してみろ、即刻処分してやる』という事らしい。

「なんか、悲しいな」

 誰だって傷つきたくは無い。深く傷つき苦しんだ結果、自分達を護ろうとするのは自然な事だ。

 なのに、その為に張り巡らした防御策が、結局誰かを深く傷つけ苦しめる。なんだか、終わりの見えない負のループだ。

「苦しむ人を、一人でも少なく」

 歴史を飲み込む負のループを止められない、僕はとてもちっぽけだ。

 だとしたら、手を伸ばせる範囲で僕には何が出来るんだろう。


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