空の誓い、海との約束


『シエルがシェリフだったからよ』

 その意味を考えた。考えて考えたけどよく分からなかった。

 僕はあの時、綿飴を手渡す手伝いをしただけだ。あとは、陛下に手の傷を手当てしてもらっただけ。

 だとしたら……

「ねえ、アスター。ちょっと相談したい事あるんだけど、いい?」

 作法指南役がアスターという名前だということも最近知った。そのアスターは、僕の発言に目を白黒させて戸惑った。

「ど、どうなさったんですか、シエル様」

 うん、まあ、驚かれるのも分かるけど。今までこんな事言ったことないし。我侭と八つ当たりは散々したけど。

「ちょっと、個人的にしたい事があって。父上の許可を貰えたから、あとは資金が幾ら使えるかなと思ってさ」

 許可って言っても、『好きにしろ。ただし、我々に迷惑を掛けるな』っていう無愛想なものだったけれど。

 まあ、返事してもらえただけいいよね、今までは呼ばれたとき以外に僕が行っても会ってくれなかったし。


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