空の誓い、海との約束
 午後の陽射しが差し込む明るい廊下を、案内役の侍従に付いて進んでいく。いよいよ女王陛下との謁見だ。

 そういえば、と僕は心の中で呟いた。

 マリーは彼が前国王だけでなく女王陛下にも忠実に仕えていた、と言っていた。ということは、女王陛下は彼の事を知っているのだろうか。

 謁見の間には近衛兵や重鎮達がずらりと居並んでいた。

 恐らく女王陛下の婿候補を品定めしているのだろう、突き刺さる視線は結構痛い。僕にとって久々の公式の場だっていうのもあるけれど。

 中央に敷かれた緋色の通路の先に薄いベールに包まれた玉座があり、一段高いその場所に女王陛下が居る。

 その手前まで進んでいき、僕を案内してくれた侍従が陛下に告げた。

「女王陛下、ペルビアナ国王子シエル殿下にございます」

 手順通り片膝をついて一礼し、改めて名を名乗る。

「お初に御目にかかります、ペルビアナ第六王子シエル・リバノティカと申します」


< 31 / 173 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop