空の誓い、海との約束
「姫。恐れながら、それはぞうきんでは無く税金の間違いではないかと」

「え」

 間髪入れず、背後で笑い声がした。振り向くと、リフが楽しそうに笑っていた。微かに涙まで浮かべて。

 自分の勘違いに気付いた私は真っ赤になり、リフに詰め寄った。

「ひっどーい! リフってば、教えてくれてもいいじゃないの!」

 恥ずかしくて、私はぽかぽかとリフをぶった。私の小さな拳を軽々と受け止め、申し訳ありませんと口にしながらリフは楽しそうに笑い続けた。

「リフ、主君に真実を告げる事も臣下の務めだぞ」

「はい、申し訳ございません」

 険しい表情で睨むダグラスにも怯まず、リフは笑顔のまま答えた。

「ただ、姫が真剣に民の事を考えておられる様子が本当に嬉しかったんです」

 そう言ってリフは私に笑いかけた。本当に、心底嬉しそうに。

 その時の彼の笑顔は、きっと一生忘れられない。

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