瞳の中の碧い海
「翼は最近楽しそうに
電話してるのね」
ママが私にそう言った。
「うん、友達と…」
それは嘘。
私は毎日のように
学校に来ない棗に
電話をかけていた。
しつこくすると嫌われるかなと
思いながらも
しつこくかけてしまう。
彼は電話でも
特に愛想よく話したりしない。
素っ気無いけど
電話をしても
嫌がることは無かった。
都合が悪ければハッキリと
今都合悪いから
何時に掛け直して
と言われるので
気が楽だった。