お向かいさんに恋をして
どうにか涙は止まったけど、気持ちはもやもやしている。
私は相変わらず抱きしめられたまま。
秋中さんは気持ち良さそうに瞳を閉じている。
動いてみるも、がっしりと抱え込まれていてびくともしない。
「あ、日野! 今、部屋にいる?
ちょっと出てきてよっ!
……うん、うん、下の非常口前にいるから!
何って、来てみりゃわかるわよっ。じゃ、お願いね」
誰かに電話をかけた留奈さんは話が終わった途端、携帯を鞄に放り投げ、再度秋中さんの肩を揺さぶり始めた。
「竹井~。急に呼び出して何だ……。
って、これどういう状況?」
それから少しして、サンダルを突っ掛けたふっくらとした男性が階段を降りてきた。
こちらを見て驚いている。
えっと、確か右隣のお兄さん……?
私は相変わらず抱きしめられたまま。
秋中さんは気持ち良さそうに瞳を閉じている。
動いてみるも、がっしりと抱え込まれていてびくともしない。
「あ、日野! 今、部屋にいる?
ちょっと出てきてよっ!
……うん、うん、下の非常口前にいるから!
何って、来てみりゃわかるわよっ。じゃ、お願いね」
誰かに電話をかけた留奈さんは話が終わった途端、携帯を鞄に放り投げ、再度秋中さんの肩を揺さぶり始めた。
「竹井~。急に呼び出して何だ……。
って、これどういう状況?」
それから少しして、サンダルを突っ掛けたふっくらとした男性が階段を降りてきた。
こちらを見て驚いている。
えっと、確か右隣のお兄さん……?