運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
【枢】
―――ガチャ。
俺と悠が実家に帰り、リビングに入ると親父と優子さんが待っていた。
「おう、やっと帰って来たか」
「お帰りなさい。枢君、悠君」
「ただいま…」
「ただいま。親父、優子さん」
俺は優子さんの笑顔にドキッとする。
その笑顔は、優姫とよく似っているから…
さすが、親子。
「さぁ、みんなでご飯にしましょ♪」
「「はい」」
俺たちは鞄を置き、夕食を食べ始めた。
「…ところで、お前…優姫ちゃんにもう話したのか?優子の再婚の事…」
「いや、まだ」
「なにをやってるんだ。早く優姫ちゃんに話せ!お前たちは11月には"義兄妹”になるんだぞ」
「功一、落ち着いて。本当は私が優姫に話さないといけないんだから…」
…"義兄妹”。
やめてくれ。
俺だって、わかってるんだ。
わかってるのに…
俺は今、一番聞きたくない言葉に胸が張り裂けそうだった。
「…優子さん、雨宮にはやっぱり自分で伝えてください」
「兄貴…」
「そうね…自分で伝えるわ。離婚した理由も…」
と、その時だった。
―――♪♪♪
俺の携帯が鳴った。
着信:雨宮優姫
椅子を立ち上がり、少し食卓を離れて電話に出た。
「…もしもし?」
「……て…」
「雨宮?」
「…助けて…先生…」
掠れた優姫の声。
「おい、どうした!?おい、雨…優姫!?」
「…枢君、今”優姫”って…」
「兄貴、優姫ちゃんがどうかしたの!?」
「おい、どうした!?」
大きな声を上げた俺を3人が見る。
「チッ」
「兄貴!」
上着を着て、なにも言わずに実家を出た。