運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
【瑠佳】
―――バッタン!
雨宮さんが勢いよく準備室を引き留める暇もなく、飛び出して言った。
「やっぱり、あの子…」
私はそう確信しつつ、もう一つの疑惑を考えていた。
…雨宮さんはどうして、”彼女"が誰か教えてくれないの?
それに私と枢の身体の関係の話しても、思ったほど動揺してなかった。
…枢がその事を雨宮さんに話していたの?
『今さら枢と”彼女”邪魔をしないで!』と言った時、まるで自分の感情を吐き出すようだった。
…だとしたら、枢の『彼女』って…
「まさか…雨宮さんなの!?」
「やっと気づいたんですか?幸野先生」
突然、後ろから声が聞こえて振り向くと仁田陸がいた。
「どうして、仁田君がいるの?」
「俺、全部聞いてるんで。あんたと切先の『過去』…」
そう言いながら、仁田君は私に近づく。
「そう…」
「優姫を傷つけたら…許さない」
「…彼女のことが好きなのね」
「…あんたは優姫には勝てないよ」
「…つ、どうして?」
「だって、本気で誰かを愛したことも愛されたこともないんでしょ?」
冷たい言葉に胸の奥が痛くなる。
「違うわ!私は枢を愛していたわ」
「それって、『身体の相性か良くて』でしょ?…少なくても最初は…」
「……」
「…心から誰かを愛さないと、あんたの周りの人は切先と同じように離れて行くよ」
「大きなお世話よ!」
「…本当に可哀そうな女」
そう冷たく言い放ち、仁田君は準備室を出ていた。
「なんなのよ、あの子…」
静かにそう呟いた、私の体は少し震えていた。