恋の授業。
次の日、教室に着くと既にマリが待っていた。
森川君からしたら絶対に昨日のことだとわかってしまうのに、その辺は本当にお構いなしだ。
「あっ!くー!」
ギラギラの目つきが怖い。
幸い森川君は教室にいなかったから、今のうちにと慌ててトイレへ連れ込んで、そんなギラギラした目つきで教室に居たら何をしにきたのか森川君にバレバレになってしまうと文句を言ったけど、効果は期待できない。
「それよりさっ!それよりさっ!昨日あれからどうなった???」
恋愛体質のマリは人の恋愛を楽しんでいるように見えるけど、今回はかなり助けられた分目を瞑ることにする。
「俺の話って何?って聞かれた…」
森川君の件については、自分を誤魔化さずに、マリと綾子に対しても本当の気持ちを言おうと決めていた。
だからワタシは昨日の経緯を全てマリに話した。
「じゃあもう完璧に戻れたじゃん!」
そう喜んでくれるマリには申し訳ないけれど、まだ続きがあるんだ。
「森川君、もう大丈夫って言ってたんだ…。
もう何とも思ってないから大丈夫ってことだよ」
なるべく感傷的にならないように話すのは、見栄や意地じゃない。
ワタシが思い出し落ち込みしないためだ。
「はぃ~?あんたさんそれ信じてるの??」
え?信じるも何も、そう言われたんだからそうに決まって……
チャイムがホームルームの始まりを告げると、マリはげぇっ!と言って走り去ってしまった。