恋の授業。



ちょっ……

いくら何でも恥ずかしいって…!



頭に乗せられた手が退けられそうにもなくて、いい加減恥ずかしくなってきたワタシは拗ねた素振りで頭を振った。



「いい加減、重たいんですけどっ」



「あぁ、すみません、つい癖で」



………?





…癖?……





さらっと言った言葉の違和感に気付いたときには、難しい顔をしたホクロメガネが真剣に話を始めてしまっていた。



「森川君を好きだと気付いたときには、もう森川君は君を好きじゃなくなってたってことですか?」



更にさらっと放つ言葉がワタシの心をエグっていることに気が付かないんだろうか…
ニコニコと爽やかに言われると、逆にわざとエグっているのかと疑ってしまいそうだ。


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