恋の授業。

「ちゃんと、本心を言って下さいね？」



そう前置きしたあとに続けられた質問に、しどろもどろになりながらも、しっかりと本心で答えていく。



「森川君と、何がしたいですか？」



……何がしたい？



「もっと話を…してみたい、かな。」



そうだ、森川君のことが好きなのに、森川君のことをほとんど知らない。
知らない相手を好きになるはずがないという頭の固さがこの状況をつくってしまったけど、好きになってからもっと知りたいと思うこともあるんだと気付いたんだ。



「話せるだけでいいなら、友達のままでいいんですね？」



「それは…」



マリにも言われたけど、森川君に彼女ができてしまうのは嫌だと思った…



「森川君がいつか、誰かと付き合っちゃうのは見てられないな。」



「フッ、フッハハハ！」



正直にそこまで言うとホクロメガネが突然笑いだし、何かまずいことを言ったのかとアタフタしてしまう。



ななな、何？！
なになに？？



目が点のワタシを見ながらに楽しそうに笑う顔に、憎みきれない気持ちにさせられた。