恋の授業。


いつの間にそんなに本心を言えるようになったんですかと、笑いすぎて苦しそうに言っている。



「ムカつく……」



本気でムカつく!と思いながらも、でも確かに、いつの間にか平気で本心を言えるようになってると、頭の片隅で思う。

約束は一方的な提案だったけど、それをおもしろそうだと思って乗っかった。
あれから何度も話してるうちに、本心を言うことに慣れたんだろうか?
それとも、ホクロメガネにはどう思われても構わないという気持ちが、ワタシをそうさせたのかもしれない。


どちらにしても、今こうしてホクロメガネに本心をぶちまけている自分に、自分で驚いていた。





「じゃあもう、君が彼女になるしかないですね?」





頭の中でいろんなことを考えていたせいで、ホクロメガネの言ったことを一瞬理解できなかったけど、すぐに思い浮かべてしまった…



ワタシが森川君の彼女………。



ボンッという爆発音が聞こえるくらいの勢いで自分の顔がみるみる熱くなっていくのがわかって、慌てて両手で頬を隠す。



何でもお見通しのホクロメガネはさっきよりも大きな声で笑っていたけど、あれだけ重たかったワタシの心がスーッと軽くなったのを感じて、やっぱり話せて良かったと思った。


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