恋の授業。


ケタケタと笑っていたホクロメガネが
何かを思い出したように、腕時計を見ながら時間は大丈夫なのかと言ったことが
ワタシを現実に戻した。



門限まであと10分。



「今日は結構話したい気分だったのにな。でももう帰らなきゃ。」



森川君の話なら、聞いてもらいたいことは他にもあるような気はするけど、門限をやぶって詮索や干渉される方が嫌だった。



「今日は何時からここにいたんですか?」



「10時前くらいかなー」




「………」

   




………??





何の気なしに答えると、黙り込んだホクロメガネが眉間にシワをよせている。



…な、なんだろう……



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