恋の授業。


ここで暗くなったら、森川君を気にさせてしまうと思って、精一杯明るく振る舞った。



「へへへ。でしょっ?!」



ん?という顔をする森川君にまくし立てるように続ける。



「ワタシみたいなのに捕まったらそりゃあ大変だよーっ!」



どうしてこんな時に限って得意の顔が作れないのか…。



どうか、どうか、気付かれませんように……



「ねぇ、そうじゃないよ。」



そうじゃない。
その意味が解らずに返事に戸惑った。



ワタシに捕まらなくてよかったと思ってるわけじゃ…ない?

あぁ神様。
この勝手にいい方向に解釈する頭を何とかしてください…(泣)



ワタシは心の中で自分に突っ込みながら、期待してしまう気持ちをなんとかはぐらかそうと頑張ってみる。



< 135 / 324 >

この作品をシェア

pagetop