恋の授業。



「何見てんの?雑誌?!」



そう言いながら、ワタシが持っている雑誌を覗き込もうと近付いた森川君があまりに近過ぎて、一気に全身から汗が吹き出しそうだ!



……っ!ちょっ!ちょ!
近い近い近い!



このバックンバックンうるさい心臓が聞こえちゃうじゃないか!なんて心の中で突っ込みながら、五感はしっかり森川君を探っていた。

クドくないくらいの香りだけど、コロンよりはツンとする。



いつもの森川君の匂いに、やっぱりドキドキするんだ。



「って…えっ?!」



土日の分もとバレないようにクンクンしていたワタシは、森川君が驚く声に驚いた。



「これって、え?」



あ……



「これ川原さんだよね?!」



バレてしまった……




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