恋の授業。
うわっ、わーわー!
なんだこれっ
つないだ手から、電流のような物が流れ込んでくる感覚が、くすぐったいような痒いような、とにかくムズムズする。
今まで、手なんて、普通につないできた。
それでも、今森川君とつないでいることにこんなにもドキドキしてしまうのは、ワタシが今まで付き合ってきた人たちをちゃんと好きじゃなかったってことなのかな。
自分の右手にばっかり気を取られていて、気付いたら目的の公園に着いていた。
「ありゃー、だいぶ場所取られちゃってるねー。」
座れる場所を探してくれていたことに今更気付き、ワタシも周りを見渡してみると、ベンチや座れそうな段差はほとんど埋まってしまっていた。
もともと座ってみられるなんて思っていなかったワタシは
「座れなくても大丈夫だよ?」
と言って表情を伺う。
あれ??
あんなににこにこしていた森川君が、顔をしかめながら一生懸命探してくれている。