恋の授業。
うわぁ…そんなに必死になってくれると…
申し訳なくなる…。
ワタシはいたたまれない気持ちで、気を使わせないようにとハッキリ言った。
「座れると思ってなかったし、本当に大丈夫だよ、どっか端に行こう?」
「………。」
いっ………!?
黙ったまま俯いた森川君は、不意にワタシの手を強くにぎった…。
その一瞬の痛みに驚いて、ワタシは片目を閉じて肩をすくめる。
………
どうしたんだろう……
また…何か言っちゃったかな…
途端に不安になって、もう1度声をかけてみる。
「あ、の…森川君…?」
ワタシの不安げな声を感じ取ったのか、顔を上げてこっちを見た森川君は、すっかり笑顔になっていた。
「大丈夫、探そう?」
そう言うと、ワタシの手を引っ張って再び歩き出した。
…森川君、どうしたのかな?……