恋の授業。



「もう1人にはしませんから大丈夫です。」



森川君はワタシの手を取って人混みの中に入っていく。



えっ?!あっ?えっ!?

大丈夫です。って言って手つかんで素早く逃げる…



リズミカル過ぎて付いていけなかったワタシは、一瞬の出来事を振り返ってやっと落ち着いた。



人混みをかき分けてどんどん進んで行く森川君の足はとても速くて、手を引っ張られながら小走りで付いていく。



あぁきっと…
きっと森川君すごく頑張ってくれた……



嬉しさや安心というよりも、そんな森川君を愛おしく思う。

ありがとうと、誉めてあげたいと思ったんだ。



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