恋の授業。



ちょうど先生が入って来たからそれ以上追求されることはなかったけど、隙を狙ってはいろんな人が真相を探りに来た。


たいして話したこともないような子から、全く知らない下級生にまで…



「だはぁ〜〜疲れたよぉーーー」



「まぁねー、相手が森川だしね。
それに、くーだって隠れ人気あるんだから仕方ないよ。」



彼氏と約束のあったマリとは近いうちに会う約束をして、今はいつものカフェで綾子とランチをしている。


グラスがたくさんの汗をかいて、中の氷がカランと音を立てて揺れた。


なんとなく胸につかえた物を感じて珍しく炭酸を注文したのに、結局飲む気になれずにいた。



隠れ人気…



綾子の言葉が気にならないわけではなかったけど、そんなことよりもこの疲労感の原因が気になった。



「森川君は、恥ずかしくないんだね…」



もう綾子には、思ったことを言える。



「ワタシはちょっと、付いて行くの大変だった」



そうだ。
周囲の興味にももちろん疲れたけど、森川君の反応も意外だったんだ。


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