恋の授業。
「ずいぶんご機嫌ですね?」
ワタシが笑っているのはいつも全く同じ体制で座ってるホクロメガネのせいなんだけどなーと思いながら、何時もの場所に座った。
「いい話があるんですか?」
「聞くの早いよ!」
驚かせたかったってほどでもないけど、もう少しゆっくりと報告したかったのに。
少し拗ねた気持ちを隠すことなく顔を向けると、なんとなく、ホクロメガネの表情が固い。
……あれ?
なんか…………。
「……ん?」
不意に出た言葉。
「なにか……?」
おかしいと思ったのはワタシなのに、そんなワタシをおかしいと言う目で見返すホクロメガネ。
「なんでもない。」
なんでもなくはない。
でも、何かあったとしても、ホクロメガネはワタシに話すはずがない。
今までだってそうだった。