恋の授業。



「森川君が大っぴらだから、なんか…なんか。」



「………」



「い…嫌だったわけじゃないんだけどさ…」



「……」



「そもそも、森川君てそういう人だしその分かりやすい所にも惹かれたわけだし、」



「ブっ!」



え?
今笑ったよね?



「なにっ?!なんで笑ってんの?」



突然吹き出したホクロメガネは何度も抑え込もうとしてるけど、やっぱり笑いが漏れている。



「失礼。

ブっ!………失礼…ッフ」



「もういいよ笑いたいなら笑えば?!
止めようとして止められてない方がよっぽとムカつく!」



ワタシの言葉を聞いたとたん、それまで堪えていた笑いは逆にスーッと引っ込んだようで、代わりにあの優しい顔になった。

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