恋の授業。



「わぁ!お家の見た目と違って落ち着いてるんだねー!」



メルヘンな外観からは想像もできない位のシックな雰囲気に、思わずそう言ってしまう。



「さすがに俺はね!」



よし、よしよし!
いい感じだぞ!!



いつもみたいに楽しく話せてることにホッとしたのもつかの間、森川君が真剣な顔で



「昨日は、ごめん。その…、強引に誘っちゃって…」



と言った。

確かに、と思いつつも、ワタシにも原因はある。



「大丈夫だよ。」



森川君の大きな目が、少し細くなる。
口角は上がっているのに何故か悲しそう。



「ありがとう…」



切なげな表情でそう言いながら、ゆっくりと距離が縮まって…



優しい優しいキスが降ってきた。


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