恋の授業。




「どーじよー。ぐーぢゃん…」



この世の終わりとでもいうような顔でワタシの方に振り返った森川君に若干引きつつ、チラッと後ろを見てみれば、完全に激怒した妹ちゃんが小走りで近付いて来ている。



「う〜ん…もう、ダメじゃないかなぁ…
?」



森川君と妹ちゃんを交互に見ながら答え終わった時には、既に妹ちゃんが真後ろに来ている!



「ちょっとっ!おにぃ!!」



困り顔の森川君は、その声にビクッと反応してハイッ!と返事をしたかと思えば、綺麗に180度回転して妹ちゃんの方を向いた。



ありゃりゃ〜!



これはもう笑うしかないとニヤニヤしていると、まるでお母さんに怒られる男の子みたいに妹ちゃんに責められている。



まぁねぇ〜確かにこれじゃあ恥ずかしいよねぇ〜くっくっく!



終わりそうにない説教を見ていると、周りの生徒はどんどんいなくなっていって、場所的なことも加わって目立ち始めた。



これ…ワタシも恥ずかしいよっ…



焦り始めた時




「どうしたのー?るりさーん」





そう言いながら、横から走ってくる人がいた………



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