恋の授業。
「今何人目?」
うっ…こ、こわい……
「わ、かんな、」
「8人目ーーーーっ!!」
「は、ハィ………」
「まぁまぁマリ、くーは好きな人いるんだからしょうがないでしょう?」
「好きな人っ?!!」
「好きな人っ??」
「……え?違うの?………え?」
それからの質問攻めは容赦なんて全くない。あーだのうーだのんーだの言いながら、1年分を必死で話した。
今まで、ホクロメガネの存在を2人に言わなかったのは、単にタイミングを逃したことと、自分の気持ちを煽りたくなかったからだった。
「だから…、隠してたわけじゃないんだけど、ごめんね。」
ワタシが告白を断る理由も、好きな人はいないと言い続けた理由も納得したマリと綾子は、応援すると言ってくれた。
「いや、ハッキリと、好きってわかったわけじゃ、ないんだよ?」
「ハイハイ」
「ハイハイ」
「それよりくー、頭に桜の花びら付いてた!」
べつにイイけどさっ
花びらを取ってくれる綾子を見ながらそう思う。