恋の授業。
「すみません…強く、言い過ぎました。」
「………」
もう何も答えてはくれないんだろうか。
その時、彼女は手に持っていた紙袋を差し出した。
何だ……?
全く予想もつかないまま受け取ろうとした時、微かにいい香りがした。
「ほら、一応、1ヶ月経ったから…。
記念に、作ったの。
ホクロメガネさん甘いもの好きかわからなかったから、プレーンのマフィンなんだけど…、マフィン食べられる?
朝ごはんになるかなって思って…。」
恥ずかしそうにモジモジ話す彼女を前にして、理性を保てるわけがない。
「はぁーー。もう…いい加減にして…」
俺はマフィンごと彼女の身体を抱きしめた。
これ以上近づけないというほどに抱きしめても、まだ足りない。
こんなに惚れさせて、どうするつもりだよ。
「ホクロメガネさんっ!潰れちゃう!マフィンが、マフィンがっ!」
って…俺は少しも意識してもらえないわけ?
許せない。
抱きしめる手を解くと、ふっと力を抜く彼女の唇を…親指でなぞる。
仕返しだ。
ッフフフ…固まった
あぁ。
この表情が堪らなくかわいいんだよな。
ゆっくり顔を近づければそっと瞼を閉じる。
俺はそれを眺めながら、彼女の唇に触れるだけのキスをした。