恋の授業。
「あのねホクロメガネさん…明日、仕事?」
「すみません。半日だけ行こうと思っています。」
デートもろくにできていないし、まだ学生の彼女にとっては我慢をさせ過ぎているとわかってはいるつもりだ。
それでも文句も言わずに耐えている彼女を見ていると、付き合う前の方がのびのびできていたんじゃないか、と、思うことがある。
「実はね、お願いがあって…。今日、門限が12時なの…だから…少しだけでもいいから、一緒にいたいなぁって…」
反則だろ…。
俺がいつから…どれだけ夢中なのか、気付いてないのか?
そんなの、そんな願いならいつでも歓迎だって言うのに。
車を駐車場に入れた後、彼女を部屋に連れて行く。
まだ越えていない一線を突破してしまいたくなる衝動をどう紛らわすかが、毎回難問だ。
「ちょっと待ってて下さい、シャワーだけ浴びて来ます。」
体育の授業があったことをすっかり忘れていた。
でも、彼女の反応を見れば、深読みしていることくらいすぐにわかる。
そそらないでもらいたい。
「体育の授業があったので。」
あっ、という目でへへへと笑う彼女を見ると、少しやり切れない。
俺だっていつまでも我慢はできないんだからな。