恋の授業。
そうこうしているうちに、3分間隔で来る電車はすぐに到着していつものように押されるがまま乗り込む…はずが……!
……全然、押されない…
気付くと、隣にいたはずの森川君が後ろにいてワタシが押されないように守ってくれていた。
うわっ、うわーっ。
なんか女の子扱いって久しぶり…
久しぶりの感覚に、半年前に別れた人のことを思い出す。
その人には、ワタシが何を考えてるか解らない、と言われてふられてしまったんだった。
……ホクロメガネですらワタシの顔を見破ったのに。
突然頭に浮かんだホクロメガネに、またもやむず痒くなって顔を伏せる。
いつの間にか電車に乗り込んでいたワタシは、腕をつかまれてドア側に引っ張られた。