恋の授業。



「はいじゃあまず、昨日の返信が来なかった理由から。」



「ちょ、マリ怖いよ(泣)」



森川君の誘いを断らずに一緒に登校したことで、何もかもを責め立てられた気になってしまう。



…そもそも朝だって、やっぱりいろんな人に見られて目立っちゃったし。
森川君と居ると、目立つのかー…



そこで綾子がハイッ!と手を挙げながらワタシとマリを交互に見ている。
何でしょう綾子さん?と先生ぶったマリに質問権をもらった綾子は



「まず、今現在の二人の関係は???」



と、率直に言い放った。



「ウグーッ…」



ワタシは飲み込む寸前のお茶を吐き出しそうになって、必死で堪えた異常な音を出してしまう。



「ねー、くー。くーにしては動揺しすぎだよね?いつものポーカーフェイスはどうしたわけ?てゆーか、森川とどうなってるわけ?たった一晩で。」



「一晩?!エロいっ!」



…ポーカーフェイスって…、エロいって…



そこに突っ込んでしまったけど、問題はそこじゃない。



「順を追って説明するから、話の途中で森川君の方見たりしないでよね?」



そう言ってワタシは、自分自身も頭を整理しながら話を始める。

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